本の読み方:資格試験・スキル系
今回は、「本は全て読まなくていい」としたが、これらの、特に資格試験系の本は「全て読む必要がある」ものが高い。しかし、読み方にコツがあるし、事実私は資格試験系は短期間でだいたい合格点数を越えるので、少し横道にそれるが書いてみる。
資格試験系(ある程度の知識がある場合)
この場合は、本を全て読む必要はなくなる。
過去問を解いて、点数を分析し、「ここを勉強すれば合格点にいけるな」と分かれば、そこだけを勉強すれば良い。
スキル系(ある程度の知識がある場合)
この場合も、本を全て読む必要はない。
辞書代わりに使うと良い。
「パワポのこの操作ってどうするんだっけ?」
「検索広告のSEO上昇方法ってどんなのがあるっけ?」
と思った時にその部分だけ読めばよい。
資格試験系(知識がほとんどない場合)
または、
スキル系(全体的にスキルを知りたい場合)
何かしらの理由があり、その分野の体系的な知識を全部知る(あるいは記憶する)必要があることは往々にしてあるであろう。
しかし全体像も分らんし、そもそも専門用語が多くて読んでいるだけで眠くなるし、頭が痛くなる。半泣きで嫌々ページをめくるしかない。
ワケではない。
ここにも誤解が生じているが、
「全ページを読む」=「1ページ目から順番に読む」ではない。
ちゃんとした読み方を使えば、本1冊を脳みそにそのままコピーするのは割と造作もない。
簡単に解説しよう。
本の選び方
この類の本は、だいたい書いてあることは同じなので、イラストの有無、話の構成、厚さ等から好きなものを選ぶと良い。
本の買い方
時間とお金に余裕があれば、3冊は買うと良い。
1冊目:入門者向け、半分くらいのことはもともと知っている。イラストが多い、マンガでもいい。
2冊目:中級者向け、初歩的な解説や専門用語の解説が少なくなる。
3冊目:上級者向け、ハードカバーであることが多い。中身も難解だったり、専門用語が化かすか出てくる。
読み方はもちろん、1冊目→2冊目→3冊目である。
いきなり3冊目なんて読んだら心が折れる。
1冊目をクッションとし、徐々に知識を付けるのは、遠回りに見えて実は近道である。
時間も、「3冊=1冊分×3」ではなく、3冊どれもすらすら読める為、2冊分くらいで終わる。
また、複数の筆者の視点から、多角的にその分野を知れるのも、ものすごく勉強になる。
本の読み方
1ページ目から読むのはダメだ。
人物像を描くときに、いきなり右耳から描く人はいない。
輪郭、目・鼻・口・耳の位置、そこから各パーツ、と全体像を把握しないと、途中で自分が何をしているのか分からなくなる時がある。
勉強系の読書も同じだ。いきなり「部分」を読むと、自分が今、どこにいるのか、まだ続くのか、もうすぐこの話が終わるのか、分らなくなる。勉強しているのに迷子になるのだ。
読む順番は以下の通りがおススメである。
・目次
→3回読む
・第1章、または、気になる章のタイトル
→3回読む
・第1章、または、気になる章の太字や強調された文
→3回読む
・第1章、または、気になる章の全文
→3回読む
後は、他の章でも同じことを繰り返し、最後にその本全体を読めば、その本は完全にあなたの頭に入っている。
概要・全体像を頭に入れ、徐々に深堀するのだ。
コツは「タイトルを読んでいるときには、気になっても他を読んではいけない」と言うことだ。存外面白いし、これでいいのか?と思うこともあるかもしれない。
しかし、これでいいのだ。
「3回も読む必要はあるのか?」
ある。1回読んだだけでは大抵理解できないし、記憶もできない。
そして、3回も読めば嫌でも脳に残る。「記憶しなきゃ」なんて意識する必要すらない。
「なぜ気になる章から読むのか?」
読みやすいから。どうしても苦手な分野なら、第1章から読んでもつまらない。歴史の勉強で、ずっと第1章の原始人の話を読んでいた人もいるはずだ(私もそうだった)。
「なぜ分けるのか?」
部分を全て知った上で全体を知るのと、全体を先に把握して部分を知るのとでは、理解も読むスピードも段違いである。全体を抽象的に知った上で、徐々に具体化していくことが、体系的・網羅的にその分野を習得するコツなのである。
「分けると時間がかかる」
意外にかからない。それよりも分かったような分からないような状態で、読み終えた気になっていると、後でまた読み返すことになる。あるいは、仕事や試験でミスをする。急がば回れ、遠回りに見えて、案外近道なのである。
また、どのページも何となく言いたいことが分かるので、すらすら読めるし、そのチャプターの終わりも分かるので、モチベーションも続きやすい。
ちなみにこの読み方は、マニュアルやその他あらゆるテキスト情報で使える。